橋本関雪作品新収蔵のお知らせ
橋本関雪の代表作品「琵琶行(1910)」、「木蘭(1918)」、「秋桜老猿(1938)」がこの度白沙村荘 橋本関雪記念館に収蔵される事となりました。
「琵琶行」は唐の白居易(白楽天)の同題の詩を題材とした、白居易と琵琶を弾く一人の女性の出会い、そしてその身の上語りに深い悲しみのシンパシーを感じるストーリーが描かれた作品です。第四回文展で褒状を受けた、南禅寺時代の関雪を代表する名作としてよく知られています。
「木蘭」は大陸の民話を題材とした作品で、高齢の父のために男装して戦役に赴いた木蘭という名の女性のストーリーです。場面は、大勲功を上げ褒美として帰郷を赦された木蘭が木陰で兜を外し、優しい女性の顔に戻り休む姿が描かれています。こちらは第十二回文展で特選を受賞し、永久無鑑査となった時の作品です。
「秋桜老猿」は、明治期から始まる猿と桜の画題の一つの精華といえる作品であり、第十四回帝展に出品され、絶賛を受けた黒手長猿の「玄猿(1933)」、ニューヨーク万国博覧会に出品された白日本猿の「霜猿」と合わせ、黒白赤の「三猿」とされる動物画の名作です。
これらの作品は、2018年の春秋に連続展示が予定されています。どうぞご期待下さい。