“ 水墨と陶芸の二人展(日本初公開)樊洲 (ファン ゾォウ) FAN ZHOU(水墨)× 夏沂汾 (シャーギフン) EVAN SHAW(エヴァン・シャウ)(陶芸)
開催日程:2019年7月11日(木)〜31日(水) 会期中無休
開催時間:10:00〜17:00(最終受付 16:30まで)
展覧会場:白沙村荘 橋本関雪記念館 MUSEUMⅡ 他
主 催:寶吉祥集團 共 催:白沙村荘 橋本関雪記念館
作家:夏沂汾 EVAN SHAW(エヴァン•シャウ) 陶芸
夏沂汾(シャー・ギフン、1952-2018)、アメリカではエヴァン・シャウ(Evan Shaw)、1952年ニューヨーク生まれのアメリカ人である。祖父と父の影響もあって、幼い頃から中国文化に親しみを持ち、いつの間にか彫刻芸術に没頭する日々であった。
1973年、21歳の頃アメリカを離れ、アジア16カ国を旅し、東方哲理の魅力に惹かれていった。1988年仕事の為に台湾へ訪れた時から、台湾は自分の家とし在住を決意、その後は家庭を持ち、かわいい娘も授かった。1990年、茶藝素食館「回留」を設立してからは、日々お茶に関する伝統技法や、生け花と茶の空間配置等を研究し始めた。1997年、陽明山新安路に柴燒きのアトリエを設立、そこでは花器や茶器、そして陶芸創作に全力を注いだ。そして2018年6月に台北にて息を引き取った。エヴァン氏は、台北へきてからの二十数年の間、東方文化や仏法修行、茶と菜食を嗜み、更にはお茶の文化と花芸の研究に努めた。この台湾という土地と自身が追求する理想の形となる茶や花の陶器の繋ぎを求めて、苗栗の土、金門の土等台湾の土壌を選び、西方の考え方で精煉な東方器の型を作り、7日~14日間続けて摂氏1200-1300度の高温で柴焼きを行い、酸化と還元を交互に繰り返して自然落灰の器を作り出し、彼独自の陶芸が完成する。エヴァン氏は、以前こう言っていた:
芸術は必ずしも理性ではない、私は幸運にも今までに触れてきた数々の文化の中で、
芸術家の直感で人々の心を動かす創作を体験する事ができた。
私の陶は、私と私の窯の共同作業の成果である。。
エヴァン氏が作るのは生活用品である。彼は茶芸館を営むため、如何にしてお茶の真の味わいを引き出せるかを考え、風格の強い自然灰釉の茶器を製作し、「茶は器によって生かされ、器はお茶のために生まれる」という境地を追求している。茶芸館の雰囲気を醸し出すため、エヴァン氏は生け花を始め、そのために花器を創作、花の自然な姿を表現するよう舞台を作り上げる。エヴァン氏に華道流派はなく、心の趣くまま花と器のハーモニーを自由にアレンジしている。彼は「花があるから生け花があり、人が居なければ芸も無い」言っている。
エヴァン氏は長年にわたり小乗経論を研鑽した、信心深い仏教徒である。2011年、彼の人生に極めて大きな変化が起こった。それは生涯で第一号の注文を受けたことだった。寶吉祥有限会社から、プーアル茶を入れる手作り茶甕100個の注文である。そこで尊き人生の金剛上師 リンチェンドルジェ‧リンポチェに出会い、色々な不利の条件と制約を超えて、茶甕を半年内に作り上げた。2012年、医者から肝癌の宣告を受け、あと4年の命だと言われた。彼は今まで数十年にわたる仏教への学びが、命の無常を把握する事が出来ない事を悟り、人生とは何なのだろうと迷っていた。その時、上師は意味深い仏法でエヴァン氏の心を落ち着かせ、更にエヴァン氏の皈依を受け付けた。上師の加持と仏法の伝授は、エヴァン氏に力を与え、インスピレーションを湧き上がらせ、窯との調和と創作に没頭させたので、その後の作品は洗練度を増やし、高い完成度を示している。2012年から2018年、この数年に渡り、エヴァン氏は数百点の陶芸作品を創作した。上師の励みと手配により、展覧会が開催され、上師及び仏法との出会いによって、新しい命を与えられたことを多くの人に知って頂けるようになった。
作家:樊洲 FAN ZHOU(ファン・ゾォウ)水墨
樊洲(ファン ゾォウ、1953—)、字は龍人。4歳で書法を、15歳で絵画を習う。その後深く伝統の書画に没頭し、歴代名家を遍く習い、彩墨山水畫を探求する。1992年、中国文化の復興に力を尽くそうと発心し、秦嶺終南山に隠れ、源に遡って道を尋ね、深く仏の道と歴代の文論經典を研鑽し、古琴と太極拳を学び、中国文化の中で最も深い「知行合一、情景合一、天人合一」の哲理を修めた。そして「物我相忘,因緣生發」の創作理念を立て、終南の蘊積、書法、音律、太極を絵画に入れ、独特な「音画合一」の芸術風格を創立した。その作品は《彩墨山水》、《金墨交響》、《水墨氤氳》、《線之道》等の四大シリーズがある。2014年、中国文化部の招きに応じ、《山脈‧文脈—樊洲山水畫芸術展》を開催、他にパリ、ロンドン、オンタリオ、ベルリン、ボン等の都市で、個展を開く。
龍人樊洲は中国文化報に「中国文脈の伝承者、韻律山水の創立者、曲線交織画法の創始者」と讃えられ、その多くの作品は、国内外の美術館、芸術館、博物館に所蔵されている。2018年、寶吉祥グループ総裁の招きに応じ、「線之道-樊洲水墨畫世界巡迴展」を計画し、9月6日から11月20日は上海寶吉祥芸術センターで、10月31日から11月13日は台北国父記念館で巡回展を開催する。
樊洲は26年間秦嶺終南山に隠れ、山脈文脈天人合一の感化を受け、韻律入畫(いんりつにゅうがき)曲線交織画法(きょくせんこうしょくがほう)を悟り、「線之道」水墨画の境地を開き、寶吉祥総裁に見出され、上海と台北で巡回展を開催するに至る。丁度この時終南山の画室が取り壊されたので、樊洲は「線之道」は群集に歩み寄る時が来たのだと思っていたのだが、彼を新境地に渡したのが寶吉祥芸術センターだとは思っても居なかった。
開催期間 | 2019.07.11 Thu - 31 Wed |
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時間 | 10:00 - 17:00 |
主催 | 寶吉祥集團 |
後援 | 白沙村荘 橋本関雪記念館 |